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フラット35仕様のはずも不適合。断熱材の欠損発覚

 未完成の建売住宅を購入し、建売住宅ってどんなクオリティ? その現場・現実を密着レポート。

グラスウールが入るも、欠損箇所も多く発見

 グラスウールが入った後、貼られた透湿防水シートをながめていたら、、 なんだかグラスウールが透けて見えない影を発見。 場所的には、一階天井裏と二階床の間に位置する外壁部分で、法律上ファイヤーストップと呼ばれる防火壁(石膏ボード等)が来るところ。 土台から伸びるグラスウールは、上部の胴差?梁?の部分まで届かず ちょうど石膏ボード裏が空洞になってしまっている感じ。 これだと断熱材無しの壁を隔てて、二階床と一階天井が直にその寒暖の影響を受けてしまうでしょう。 (二階床と一階天井裏には断熱材なし)

断熱材欠損?
ファイヤーストップ

 ただ表から見ただけでは確信出来ませんので、ちょうどその部分に透湿防水シートの重ね代の隙間があり、タブレットを差し込む事が出来たので動画確認。

 はい、欠損確定。

欠損確定

 とある欠陥住宅調査士? の方のブログでも、ここの部分の断熱欠損は多いようです。

 しかもその欠損部分は、家屋をぐるりとほぼ半数の箇所で欠損。 400mm×150mm級の欠損が家屋のぐるり半数ですよ? コストカットを狙っての事? そもそもフラット仕様という事なのに施工レベルと技術がないだけ? (まさに言うだけならタダ。 はったり。 絵に描いた餅が得意な工務店とも) またココの部分は既に石膏ボードが貼られており、隠されていて分からないと思ったから? (故意的な手抜き?) さすがにこれはちょっと目にあまり熱くクレーム。

 ちなみに--- この断熱欠損。 2015年現在の法律では断熱材無しでもオーライな時代なので、特に建築基準法超の性能住宅でなければクレームの対象とならないのでしょうが、ただうちの場合はフラット35基準。 フラットの技術基準ではここの欠損は基準不適合になるので(融資条件から外れる) なんとかクレームの根拠もあり是正の依頼へこぎつけました。

 フラット35の技術基準となる、住宅金融支援機構監修の木造住宅工事仕様書(うちは在来木造) > F断熱工事 > 7.2施工部位 > 7.2.1断熱構造とする部分 で、ここは 「ロ.外気に接する壁」に該当し、当然ここの部分が未施工だと断熱欠損 → 不適合になる。 (2015年現在)

クレームを付けるも押し問答

 現場監督には〜 前回ネジの是正依頼で無視された事もあり、この度のクレームは仲介不動産屋に相談。 時間的に遅いのでメールにて。 → 3日近く返答なし。 さすがに我慢の限界で日中時間を取って連絡。 → 不動産屋曰く、あ、今朝のメールの件ですよね? → 今朝じゃねーよ。2-3日前にメールしとるだろうが(心の声)。 → 現場監督に相談し、そこの部分は防湿テープで補修しますとの事 と、即答。 → は? 断熱欠損なのに防湿テープで補修? → もうここらあたりから頭に血が上って興奮気味に応酬 → 現場監督直に言ってくれ、監督から電話させますとの事。 → 現地確認をした監督から来電 → きちんと施工されています → ??? → 証拠写真もあるとのこと → ??? それじゃあ私の勘違い? でも何だか納得が行かないので、その証拠写真と、こちらの証拠動画とをトレード提案。

証拠動画を撮影しに現場へ

 その証拠を記すために、一応今まで動画を取っておいたのだが、もっとより細かく撮影しに現場へ急行。

 ん? その動画撮影の時に、また新たな欠損箇所を発見。

 今度は2階の屋根裏天井。

 ちょうど間仕切り壁が入る部分のようだが、その欠損箇所からは屋根裏が見え、当然そこへ屋根裏からの外気が。。 壁は断熱材未施工でボード一枚しか隔てられないので、実質ここも外気に通じている屋根裏天井に同じ条件となり → ここも欠損はフラット基準不適合。

2階も欠損

 もちろんここの部分も新たに加え、動画の証拠提出へと。

来たる証拠画像とこちらの証拠動画トレード

 先ず監督からの画像を見たところ、おそらく欠損のないところだけをチェックしただけのようで、全体的には見ていない様子。 不動産屋には欠損疑惑の高い部分を伝えていたのに、監督がチェックした部分はほぼ欠損のない問題のないサイド付近。 これって故意?

 ちなみに私の動画をチェックされた監督さんからは、大工に是正を指示しておきましたとの連絡が。

 さすがに対応せざるをえない状況だと踏んだのでしょう。 結果、この度は正当なクレーム根拠があったゆえ なんとか勝利?しました。 (→ またおそらく不動産屋との権力関係もあったと思われます

 追記。 まあ是正作業に関しては酷いものでした。 余計な手間かけさすんじゃねえと言わんばかりに適当に防湿シートが破られまくりの〜 グラスウールも適当な大きさのものを無理やり押し込まれただけ。 是正部分に手を突っ込んでみるとギュウギュウのカッチカチになったウールで手も入らないほどに。 これじゃあ是正してもらわなかった方がいくぶんかマシだったとも。 さすがこれでは目も当てられない状況だったので、こっそり自分で直させて頂きましたが(内密)。

考察まとめ

 おそらく今回私からのクレームにて是正が入らなければ、断熱欠損バリバリのフラット技術基準不適合の家になっていたでしょう(真実)。 ただ書面上ではフラット35基準仕様となっておりますので、またその断熱材までは指定機関によるチェックは入りませんので、(もちろん手抜き、不良、良識や技術レベルうんぬん一応断熱材は入っておりますし) 表向きにはフラット技術基準クリアしている家として完成しちゃっていた事でしょうけど。 (つまり真実は不適合だが、しかし表向きには適合している事になる

 それとそもそもの断熱材の施工自体。

 こちらは私が想像していたよりかはかなり丁寧に施工はされていた様子。 防湿シート側もしっかりと耳がタッカー留めされており、けっこう細かい部分までウールが詰め込まれていました。

グラスウール施工

 ただちょっとした欠損はそこそこ多。

グラスウール欠損

 また筋交いの所はかなり強引に押し込んでいる箇所も見られ、断熱材がぺちゃんこの上透湿防水シートも膨らみきっており、外壁サイディングの通気(通気工法)の隙間が取れていない箇所もありました。

通気層がつぶれている

 ちなみに、今回この辺りの是正までは依頼しませんでした。

 当該通気層は金具のみで確保の手法なので、「胴縁」と呼ばれる添え木?はなく隙間の通気がやや取れていそうですし(一応この辺り、通気工法は住宅瑕疵保険の指定基準でもあるようで、瑕疵保険が義務化されている昨今では絶対厳守されるべきルールとも言えるのですが)、小さな欠損を修正させるに それが施工レベルだと言われればそれまでのような気もし、また何よりクレーム疲れ。。 荒さがしをすればするほど数限りなく出て来ますので、もうこの辺りまでは許容範囲とすべし〜 との判断でスルー決定。

 まあなんとかなるでしょう。 住めば都。

 なお、今回この建物で使われている断熱材は等級4仕様との事。 (2015年現在では上位ランクのレベル。 ただ使っている断熱材が一部(壁と屋根裏)等級4である程度で、次世代省エネ基準をクリアしているというわけではない) しかし今回私が例の是正を入れなかったら--- フラット基準とされる等級2すらクリア出来ていない事に。 また是正しても、きっと等級4のレベルにはなってないかと。。

 たかが建売。 されど建売。

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2015年6月更新

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最近風邪気味で、鼻をかんだら両鼻から鼻血が出ました。 管理人です。


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