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間柱の釘。仕様書無視の基準に満たない施工発覚

 未完成の建売住宅を購入し、建売住宅ってどんなクオリティ? その現場・現実を密着レポート。

釘の種類が怪しい

 石膏ボードが張られはじめ、しかしここに来てまた一点不具合箇所を発見してしまいました。

 ふと間柱へ目をやると、、 なんだか貧弱そうに見える釘。 間柱は壁の石膏ボードなどの下地で構造材(耐力上の主要材)ではないらしいが、そうは言っても柱は柱。 貧弱そうな釘すぎるのも何だか心配。 なのでちょいと色々と調べてみることに。

貧弱そうな釘が間柱に

仕様書から行けば、ここはN75という釘が必須らしい

 契約書の付属書類として、家屋の仕様書(工務店の標準施工仕様書) というものがあったので〜 まずそこをチェック。

 ”住宅金融支援機構監修の木造住宅工事仕様書に基づき施工” という事らしい。

 なのでその木造住宅工事仕様書というものもチェック。

 住宅工事仕様書とは?
 法律ラインの最低限のレベルではなく、それらより一歩二歩踏み出した 性能レベル・技術レベルの高い住宅を建てるための仕様書。 フラット35等の融資条件を一部含み、さらにその条件よりより高いレベルで記されておりますし、住宅金融支援機構という公的寄りの機関が監修しているため、昨今における住宅家屋の標準書とも言うべきもの。

 で、その仕様書には ”間柱はN75の構造用釘” を使わないといけないらしい。

 N75?

N75釘

 ↑ こんな釘で、構造材など耐力上主要な箇所で使われる 長さ7.5センチで太く強固な釘のひとつのこと。 (但し、これはメーカーによって異なる事もあり、釘頭の数値も必ずしもではない

 え? そんなガッチリした釘が使われているように思えないんですけど。。

N75釘とNC65釘

 並べてみても全然違う。

 釘頭の径が小さい上〜 75という刻印すら見当たらない。

 同じ工務店、かつ同じ大工さんが施工しているので、それぞれ異なるメーカーの釘を使うとは考えられない。

 全然仕様書通りの釘使ってないじゃん。

 じゃあ何の釘?

使用されていた釘はNC65という貧弱釘

 現場をうろうろとしてみると、NC65というロール釘の箱を発見。

N75釘とCN65釘

 中身はこんな釘。

nc65釘

 お、この釘じゃん。

 NC65釘とは?
 長さ6.5センチの、構造用のN釘より一回り細い造作釘。 NC釘の一規格。 天井の下地に用いたり、作り付けの棚を作ったり、、 と、耐力上重要な構造材には使われる事のない貧弱ノーマル釘。 なお、工務店の知人社長曰く、(今回この建売物件の工務店ではない) N釘とNC釘とでは全然違う。 NC釘はバールで簡単に取れるが、N釘はバールでもなかなか取れない頑固な釘だそうです。

 ちなみに、同時にどこを探しても ”N75” 箱は見当たらず、、 いずれにしてもほぼ確信犯。

 やはり不安は的中。。

 ぜんぜん仕様書通りの施工じゃないじゃん。

 でも、、

その仕様書には逃げの文句が

 よくよくその契約した住宅仕様書を見てみると、 ”これら仕様は標準仕様であって、都合などにより法令に抵触しない範囲で変更する可能性が御座います” と。

 上手い逃げ文句。

 間柱に関しては建築基準法で触れそうな箇所はないので、

 厳密に言えば、そんな適当な施工でも契約違反ではない事になる。 (フラット35仕様だとしても、フラット基準でもこの辺りの規定はなし)

 上手い! もはやグウの音も出ません。

 工務店の仕様書 = 絵に描いた餅 の出来上がり。

 工務店の住宅仕様書があっても、それは鵜呑みにすべからず。

 ちなみに、もしその住宅がフラット35仕様でなければ〜 法で定められる最低基準の施工でも良いという事に。 なんのための仕様書なんだか。。

 いずれにせよ紙の仕様書なんて ”形(見栄え)”。 前科(他の一件)もあり、今回も合わせ十分に思い知りました。 建売住宅、紙ではいいこと書いてあっても結局は抜け道施工? 見た目(見栄え)重視は現物だけでなく、契約書(仕様書)も??

 たかが建売。 されど建売。

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2015年10月更新

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最近風邪気味で、鼻をかんだら両鼻から鼻血が出ました。 管理人です。


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